ドクダミの効能。ドクダミ茶だけじゃない!生でも食べれるの?美味しく食べる方法は?
身近な雑草も、とっても体にいいお野菜、お茶として食せます。
今回はドクダミのお話です。
ドクダミはくさいことで有名ですよね。
ドクダミ茶は健康茶として飲んでいる方も多いと思います。
5月の終わりごろから6月にかけて、真っ白なドクダミの花が咲き始めます。
といっても、白い部分は実はガクなんですけどね。
真ん中の黄色いところが花です。
うちのドクダミも花が咲き始めました!
まだつぼみも多く、これから一斉に開花してきます。
ドクダミは花が咲くころがいちばん効能が高いのだとか!
毎年この時期が楽しみです。
どくだみとは
ドクダミは漢字を当てると『毒溜』と書きます。
毒を溜める…くさいので毒でも入っているんじゃないかということから名前がついたという説があります。
また、毒出しに使われてきたため、毒矯み(どくたみ)から名づけられたという説もあります。
学名のHouttuyniaは、オランダのナチュラリスト、ハウトイン医師の名前がついています。
これは、ハート形の意味でもあり、ハート形の葉っぱにちなんでいます。
葉っぱがハート形って知ってましたか?
日本全国の日陰に咲いているので、見てみてください。
日本ではどこでも見られますが、ヒマラヤから中国、朝鮮半島など東アジアに広く分布しています。
『わが国の馬医 これを馬に用いるとき 十種の薬効があるので十薬』という記述が、1708年の『大和本草(やまとほんぞう)』に載せられています。
ここから生薬名、十薬と呼ばれるようになったそうです。
現在でも『日本薬局方』にその薬効が生薬として記載されています。
ドクダミの成分
ミネラル(カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄分、亜鉛、マンガン)
ビタミン類(ビタミンB2、ビタミンK、ナイアシン、パンテトン酸)
フラボノイド(クエルシトリン、イソクエルシトリン、ケルセチン、クエルセチン)
フリン、コリンなどなど…
有効成分がこんなにたくさん入っているんです!
毒を溜めてるどころか、とても体に良い成分ばかりです!
でも、聞いたことがない馴染みのない名前もありますよね…
ドクダミの効果、作用
消炎(炎症を抑える)、抗菌(菌を防ぐ)、強心(心臓の働きを強める)、解熱(熱を下げる)、緩下(便をやわらかくする)、利尿(排尿を促す)、排膿(膿を出す)など
主にデトックスです!
ドクダミに多く含まれるカリウムは、毒性物質や老廃物を体外に排出する解毒作用があります。
体の中の余分な水分を出すので、むくみが気になる方にもおすすめです。
女性はホルモンのバランスで生理前には体に水分をため込んでしまいます。
体のだるさはそのためです。
PMS(月経全症候群)も、体にたまった余分な水分のせいなので、それを排出する働きがあるドクダミを飲むことで症状の軽減にもなります。
鉄分も多く含まれているので、月経前から月経中に飲みたいですね。
貧血予防には、ドクダミとシソを一緒に摂ると効果が高まるそうです。
また、カリウムには利尿作用があり、膀胱炎や尿道炎にも用いられてきました。
クセルセチンという聞きなれない成分は、脂肪の吸収を抑制する働きがあると言われています。
なので、ダイエットの強い味方です!
高血圧や動脈硬化の予防、生活習慣病の予防などにとてもいいです。
先に書いたカリウムで、高血圧の原因にもなるナトリウムも体外に排出してくれます。
クエルシトリンは血管の老化を抑え、弾力性を回復させ、血液をきれいにしてくれる働きもあります。
また、クエルシトリンは、胃の働きも整えてくれます。
胃粘膜の炎症を抑えるので、胃潰瘍やストレス性の胃炎などにも効果があります。
生のドクダミの独特の香りは、デカノイルアセトアルデヒドとラウリンアルデヒドという、これまた聞きなれない成分です。
水虫などの白癬菌やブドウ球菌に対して抗菌作用があるとされている成分です。
また、吹き出物やアトピーなどの慢性皮膚炎などの炎症にも効果があります。
あんなにくさいのに、そこに良い成分があるなんて驚きですよね!
水虫には、生葉をもしゅもしゅして塗布です…くさいのは我慢です。
私はあの香りは嫌いじゃないですが。
その他、便秘の解消や痔、なんと蓄膿症やアレルギーの症状も抑えてくれます!
虫刺されには、これまた生葉をもしゅもしゅして付けると炎症を抑えてかゆみも抑えてくれます。
膿を持ったオデキなどには、乾燥した葉を水でもどして張り付けて膿を吸い出します。
十薬どころか、たくさんの効能がありますね!
ドクダミ茶の作り方
これもスギナ同様簡単です。
効能がいちばんある花が咲くころに、根元に近い部分から採ります。
ドクダミは、湿気が多いところ、家の壁際や塀のそばなどに咲いています。
できるだけきれいな場所で採取してください。
お散歩の犬などの糞尿があるところは避けてください。
流水できれいに洗って、根元を束ねて紐で縛ります。
それを物干し竿の端っこなどにひっかけてからからに乾燥させます。
束ねるほどの量でもない場合は、ザルなどに広げて干します。
乾燥したら適当に2~3㎝ほどに切って、お茶パックなどに入れて煮出します。
そのままお湯を注いでも飲めますが、しっかり煎じた方が成分はたくさん出ます。
乾燥したものはチャック袋や密閉瓶に入れて保存します。
乾燥したものをフライパンで煎っておくと成分が出やすく、乾燥させただけより少し飲みやすいです。
良い成分がいっぱいでも、独特の味が飲みにくい…
という方は、これを試してみてください!
ドライのミント葉を少量入れます。
ミントが多すぎるとドクダミの味とケンカしてしまうので、ドクダミの1割程度で十分です。
意外でしょうが、すごく飲みやすくなります!
それでも苦手という方は、ドクダミの茎だけを使ってみてください。
それでも飲めないけどいっぱい採ってきた…という方は捨てずに化粧水にしましょう。
ドクダミはノンカフェインなので、妊婦さんやお子さんでも飲めます。
夜に飲んでも大丈夫です。
ドクダミを食べる
ドクダミってお茶や化粧水だけじゃありません。
カンボジアやラオス、ベトナムでは、生春巻きやサラダの具材として、ナンプラー(魚醤)をかけて食べるそうです。
生春巻きやサラダで生で食べると、パクチーのような香草的な感じです。
天ぷらにしても美味しいって知ってましたか?
あんなにくさいものを…なんて言わないであげてください。
ドクダミは、火を通すと香りが変わり美味しくなります。
さっと茹でておひたしにしたり、ごま油で炒めると美味しいです。
単品で食べるよりも、ほかの野菜やお肉、魚などのアクセントとして一緒に食べてみてください。
ただ、それでもクセがあるので、香草系が苦手な方やお子さんは苦手かもですね。
でも、一度食べてみてください!
(冷めるとにおいが戻ってくるので、温かいうちにどうぞ)
生葉を食べる場合は、花が咲く前、つぼみの頃くらいの若葉が柔らかくて香りも少し和らぐのでいいですよ。
もちろん、大きく育った葉も食べれます。
※ドクダミはカリウムが多く含まれ利尿作用があるので、腎臓の病気がある人は少量にして身体の調子を見てください。
※下痢をしやすい方は、たくさん飲むとさらにゆるくなりますので、少量にしてください。
※副作用は摂りすぎたらお腹が緩くなるくらいです。
一日の摂取目安は葉っぱでいうと50枚くらいです。そんなに摂れないので問題ないですね。
それでも副作用が心配な方…一応致死量を…
生葉にして11,000枚です!到底一度に食べられる量ではありません。
その前に、ドクダミ農家さんでもないと、そんな量も採れませんね。
一日100枚程度の量は全く問題ありませんので、安心してください。
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