胃カメラ常連の看護師。鎮静剤を使って暴れた経験アリ
私が初めて胃カメラの検査を受けたのは、自分が働いていた病院です。
同じ病院と言っても大きな総合病院だったため、患者さんを検査に連れて行くときに顔を合わせたくらいです。
内視鏡検査室の受付や看護師、検査技師など顔は知ってるけど名前は知らないくらいの仲です。
先生は科が違うので、ほとんど顔を合わせたことがなかったです。
20代の前半。
いろいろあり、日に日に痩せていき(1か月で10キロ減)、胃の痛みも胃の張りも強くなりました。
仕事は休めないけど、みんな心配して
『そんなに痩せるのは胃がんよ!早く胃カメラ受けた方がいい!』
と言われて仕事の合間に受診しました。
かなりのストレスがあり胃がんとは思っていませんでしたが、体重37キロはさすがにやばいと思いました。
患者さんを抱えることも多く、70キロのおじいちゃんなんか普通にお姫様抱っこできていたのに、40キロのおばあちゃんすら抱えるのが精一杯くらいに体力も筋力も落ちました。
胃カメラの必要性はもちろん感じていましたが、仕事が忙しく、休みの日まで時間を取りたくないのが本音。
思いつく限りの胃薬飲んでました←これ、ダメなやつ。
なので、予約は夜勤明けにしてもらいました。
『初めてだったら麻酔しようね』
先生が気を利かせてくれました。
(喉の麻酔は必ずします。この場合はうとうとする麻酔…鎮静剤の注射です)
麻酔は効きにくい体質だけど、キツイの嫌だから素直にしてもらおう。
夜勤中は夜食もおやつも口にできず、胃の不調があってもくいしん坊の私にはそのほうが辛い!
いつもは残業になるけれど、その日はさっさと見切りをつけて後の人に任せました。
みるみるガリガリになっていった姿を見て、みんな(胃がんと思い込んでるから)優しかったです。
夜勤明けのへんなテンションで内視鏡室へ。
内視鏡の人も、同じ病院の看護師なので身内意識が高く、準備も万全でした。
検査のベッドに横になり、看護師が注射をします。
半分ほど薬が入ったところで意識をなくすように寝ました。
名前を呼ばれながらばんばん叩かれて起こされたときには、検査が終わってヨダレまみれでした。
えっ?もう終わったの?
今注射してた途中だったのに…
ぼやっとしてるとこ
『あんた、ぜんぜん麻酔効いてなかったね!!』
消化器内科の部長先生に怒鳴られました…
あぁ…私、暴れたのね…
検査前は優しい先生だと思ったのに、この怒りようはかなり暴れたのかしら?
検査についていた看護師と検査技師に聞いたところ…苦笑いで返事なし。
いや、自分自身は全く意識がなかったんですよ?
鎮静剤や注射の麻酔などでは、本人の意識がなくても暴れていることがあります。
検査の道具(ここではカメラでしょうか…)を掴んだり、先生を叩いたり蹴りを入れたり。
痛い!と叫ぶならまだいい方ですが、言っちゃいけないような言葉を口走ったり…
暴れると、数人がかりで押さえなければいけないこともあります。
軽く手が出た、首を振った…くらいなら、冗談っぽく『暴れたよ~』と笑いながら言えますが、かなりひどかったら冗談にもできません。
苦笑いされたということは、間違いなく大暴れですね。
あぁ…もう恥ずかしくて合わせる顔がない…
とはいえ、ふらふらの状態だったので、薬が醒めるまでベットで休ませてもらいました。
昼頃まで、またもや意識をなくすようにがっつり寝て、すっきり目が覚めました。
目が覚めると、非常に不機嫌な(同じ院内の身内ということであからさまに嫌な顔)先生の診察です。
胃潰瘍、出血痕はあるけど大丈夫だろうと。
多くは語らず、ほんとに不機嫌で怖かったです。
胃薬をたんまり出されて、今度吐血したらすぐに救急外来に行けと…
つまり、自分が関わらない科でどうぞ!という感じでした。
まぁ、仕方ないけれど…ここまで偉い先生を怒らせてしまうほど暴れたのでしょう…
吐血がなければ1週間後くらいに胃カメラで確認するから予約を取って帰れと…
うん、違う先生に!
そして、帰る前に検査科の看護師にもう一度聞いてみました。
『どのくらい暴れました?』
またもや苦笑い…
『あ~大丈夫ですよ。……明日は筋肉痛かもしれませんね』
ぜんぜん大丈夫じゃな~い!
あのぉ~
次は鎮静剤なしでやるので、上手な先生の予約でお願いします。
と、無事に上手な先生で出勤前に入れてもらいました。
少し出血と、出血痕、潰瘍痕はまだあるものの、処置はなしで済みました。
確認のみで、なんとものの5分ほどで終わり!
オエッとなったりはしましたが、暴れたことを思うと我慢!した結果がこれ?
鎮静剤なんてぜんぜんいらないじゃな~い!
我慢といっても、めちゃくちゃ我慢したわけではなく、少しの我慢です。
私は発熱には強いですが、痛みには強くありません。
痛み止めはすぐに飲む方です。
日々の頭痛を我慢する方がつらいくらい、胃カメラは楽勝です。
辛さの終わりが見えてるからです。
その後もよく胃カメラを受けるような状態までになりました。
同じ病院で受けるときは同じ先生で、ほんとにスムーズでした。
そこを辞めてからは、やっぱり行きづらく…
患者さんの評判をもとに、医院やクリニックに行ってました。
何度も受けるうちに、受け方も上手になり、先生のうまい下手もよくわかるようになりました。
難病発症してからかなりひどい胃潰瘍で吐血しまくっていたときに行った、カメラが上手と評判の(患者さんと看護師情報どちらもいい!)クリニックに初診と同時に胃カメラの予約を入れました。
生検、薬注入(出血しているところに直接止血剤を打つ)、薬散布と時間がかかるはずの処置がありました。
けれど、10分もかからずに終わりました。
いやぁ!この先生、ほんとに上手や~!
って思って終わったら、検査についてた看護師二人から
『胃カメラ受けるの上手ですね!』
と言われました。
『いや、先生が上手でしたよ』
と言うと、二人の看護師が顔を見合わせて苦笑い…
このパターンは…あまり上手じゃないのね?
『ほんとにこれだけの処置があったのに、こんなに短時間で終わったのは初めてですよ!』
『受けるのが上手じゃなかったら、かなりキツい処置ですよ!』
と拍手されました。
初めて下手な先生に出会ったのは、友達が働いてた近所の医院。
院長先生と、どこだかの大きい病院から来ていた先生がいました。
たまたま初診の時がどこかから来ていた先生の曜日だったので、そのままその先生が主治医になりました。
検査のときはたまたま友達がつくことになり、面白い友達なのですごくリラックスできました。
いざ胃カメラ入れますというときに!
『ゴックンしてください』
と、カメラに合わせてゴックン…の直前にぐりぐりと突っ込まれました!
おえぇぇ~
となるのに、かまわずぐりぐりぐいぐい進めるとか!
涙が止まりませんでした。
そのあともかなりひどくて、ヨダレと涙と鼻水で大変な顔になってました。
友達が
『ごめん、院長はめちゃくちゃ上手なんだけど、あの先生は苦情が来るくらい下手なんだよね』
って、先に言ってよ~!
普通は胃カメラが終わって喉の麻酔が切れると、なんとなく喉の違和感はまだあるかな?程度ですが、この時は、さすがにしばらくは痛みがありました。
カメラを抜くときに、初めにはなかった発赤があちこち(カメラで擦れやすい場所がある)にできてしまっていたのを、私は見逃しませんでした!
とはいっても、しばらくたてば良くなるものなので、わざわざ苦情を言うほどではありません。
一番最近の胃カメラは大学病院でした。
そのお話も次に…
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