まものす

看護師で難病発症。身体障害者手帳(3級)もらっちゃいました。医療従事者と患者の立場、両方から視点です。西洋ハーブとタイハーブ、野草ハーブなどの民間療法的なことも取り入れつつ、おもしろ人生を満喫中で~す!

看護師で患者が伝授!周りに教えたくなる【採血】の上手な受け方。

f:id:okudama-mo:20190425163249j:image

病気の話ばかりだとなんなので…

誰もが聞きたがる看護師の話を少し。

 

採血のことなんてどうでしょう?

持病があったりしてよく病院に行く方は、あの人上手だ、あの人下手だ、と思う方もいますよね。

健康な方では、会社の健康診断で半年~1年に1度、採血を受けるたびに、上手な人にあたりますようにとドキドキしてますよね。

 

自分の血管は細いから、いつも何度も刺されて嫌だ。

自分の血管太いのに、失敗されることがある。

なんていう方も少なくないでしょう。

 

刺す側からしても、やっぱり苦手な血管もあります。

ですが、血管というよりも、採血や注射、点滴といった手技が苦手という看護師も多くいます!

そのような看護師にあたると、刺す前から『失敗したらどうしよう』という緊張感が伝わり、刺される側も緊張して失敗しやすくなります。

される側も『失敗されたらどうしよう』と思うと、その不安が看護師に伝わります。

なので採血されるときは『私の血管はよく失敗されます』なんて言っちゃダメです。

思い切っていっちゃってください』と声に出して言ってみましょう。

声に出すことで、自分の緊張も和らぎますし、看護師側も冷静になります。

笑いがとれれば、もっと緊張感も薄れます。

 

一度失敗すると、二度三度…とされる時がありますよね?

あれは、失敗の緊張感からお互いがダメになっちゃってるだけです。

上手な看護師でもそんなことがあります。

看護師の間ではそれを『血管との相性が悪い』と言います。

それは血管が出てる出てないに関わらずあります。

 

そのため最近では、一度失敗すると別の看護師に交代するようになってきてます。

 

失敗したからと看護師を責めないであげてくださいね。

『上手な人に代わってください』もかなり傷付きます。トラウマになります。

責められると、どんな血管でも刺せなくなってしまいます。

待ってる後の人もかわいそうですから。

 

健康診断じゃなく、病気や不妊治療で頻回に採血をされている方で関係性ができているときは、ちょっとくらい言っちゃっていいですよ。

病院側もそれはわかってますから。

ただし、嫌味に言っちゃだめです。関係性が崩れて、後々お互いに嫌になりますから。

看護師も仕事といえど人間です。そこはわかってやってくださいませ。

 

そんな私は、採血、注射、点滴は大得意です!

看護師の仕事の中で一番好きなくらいです!

産まれたての新生児から、亡くなる直前の高齢者、健康な人から病気の人、細い血管から太い血管まで老若男女の血管を知り尽くしてます!←ここはちょっと大げさですが、それくらい得意です。

看護師の間でも、難しい血管だと先生からも呼ばれるタイプです。

(そりゃ失敗することもありますが)

採血や注射が苦手な方は、私のとこに来てください!

痛くないと評判ですよ!

『一回で採ってもらったの初めて!』とか言われることが多いのが自慢です!

『7回も刺されたことがある!』と自慢のように言ってくる患者さんでも一発でした!

(私に言わせれば、自信と慣れと勢いですが)

 

もちろん、受けるのも得意です!

血管が出ていてわかりやすいこともありますが、刺しやすい血管の圧を自分でも調整してます。

男性や、運動をしている人で、普段から血管が出ている人に、ひとつコツを…

『親指を中にしてぎゅっと握ってください』

というと、力の限り握りますよね?

血管が太い人は、軽く握るだけで十分です。力を入れずに軽く閉じるだけです。

『親指を中にしてぎゅっと握ってください』

は採血の枕詞のようなものです。どんな人にも言っちゃいます。

ですが、血管が太いタイプは、血管に圧がかかりすぎて硬くなり、刺しにくいのです。

血管が逃げやすくなることも多いです。そして痛い!

針を刺した瞬間にそこから出血することもあります。

それを失敗したと言われますが、それは失敗じゃありません。

ほどほどの圧がいいですが、これは刺す側、受ける側と慣れてないと難しいですが。

なので軽く握ってみてください。

 

血管が出にくいと言われる人は、採血の順番で並んでいる間に、腕を下にさげてぶらぶらぶらと振っていてください。

あまりぶんぶん振らずに、ぶ~らぶらという感じです。

一生懸命にぎにぎしている人もいますが、ぶ~らぶらです。

血液が腕の下の血管にたまって、血管が膨らみます。

採血の時によく叩かれるからと、自分では叩かないでください。

皮膚が真っ赤になると血管が見えにくくなります。

もしどうしても血管を起こしたくなるのでしたら、腕は下げたままで、血管を指先でトントントンと軽く刺激をしてみてください。

自分でも血管が膨らんでるのがわかると思います。

 

採血で気分が悪くなったり失神したりしたことはありますか?

それは『血液を抜かれたから』ではありません。

身体の中の血液を十数ミリ抜いたところで貧血は起こりません。

『でも、3本も抜くじゃない!』

そのうちの1本は7~多くても10㏄、あとの2本はいっぱい採っても2㏄ですよ?

病気で『5本くらい採られた!』

それでも20~30㏄程度でしょう。

私も毎回5本~7本採られます。

 

採血をして気分が悪くなる原因は、血管迷走神経反射です。

採血をすることで迷走神経緊張状態になることで起こります。

血管迷走神経反射が起こると、血圧が下がり、徐脈(脈が遅くなる)、吐き気、めまい、冷や汗などの症状が出ます。

 

また、寝不足や空腹時(だいたい空腹時ですね)、疲れがたまっていたりしても血圧が下がりやすくなります。

 

この一番の原因は、不安緊張感です。

針を刺す、痛い、そのあとの結果も心配だ…周りの緊張感も伝染しているそんな中でリラックスしてと言うほうがムリですが、ど~んと構えてたほうが気分は悪くなりません。

痛いのなんて一瞬ですから!

ここで看護師がリラックスでもさせてくれたらいいのですが、健康診断などで忙しいときは、そこまでかまってられないのが現状です。

 

いや、倒れそうな人は緊張感がものすごいので、私は先に声をかけますが。

倒れた後のほうが大変なので、それを考慮してます。

そんなのんびりな看護師ばかりではないですので、ご自分の心を調整してください。

 

もし、どうしても採血が苦手で気分が悪くなるという方は、採血の前に言ってください。

なにも恥ずかしくありません。身体の反射ですから。

倒れるほうが危ないので、横になって採血をしてもらってください。

この時に横になるのは、血液が下にさがるのを防ぐためです。

『血の気が引く』とは文字通り、血圧が下がり重力に負けて、身体の一番上についている頭から下に引いていくことです。

横になることで身体に重力が均一にかかるため、脳の血液もその場にとどまってくれて、気分が悪くなりにくいです。

座っているときよりも刺すところも目に入りにくく、迷走神経反射も出にくいです。

それでも急に起き上がるとふらつくことがあるので、十分に注意してください。

 

もうひとつ。

採血をした後に青くなって失敗された!という方がいますが、それも失敗ではありません。

しっかり押さえてくださいと言われますよね?

皮膚の表面の出血が止まっていても、皮膚の中の血管からはまだじわじわ出ていることがあります。

そのために、出血が目に見えなくてもしばらく押さえていることが大事です。

見た目は青くてもただの内出血と同じです。

それ以上に出血してくることはありません。

血が止まっていたはずなのにダラダラ出てきた!という方も押さえ方が足りないだけです。

一度そんなことがあれば、次からはもう少し長めに押さえてくださいね。

 

 

これを参考に、次からは上手に採血を受けてください(^w^)