本当に怖い看護師はこんな人!私の怖い体験談。
プリセプターが怖い!厳しい!
よく聞く言葉ですね!
しかし、本当にその看護師が怖いですか?
確かに厳しいのではなく、イジワルな看護師もいることはいます。
でも、本当に怖いのは、そんな看護師ではありませんよ。
そろそろ仕事を辞めたくなる時期ですね。
求人情報をこっそり見てたりしませんか?
あ、私はだいたい3か月くらいで辞めたくなるタイプでした。
その理由は、新しい職場に慣れて中が見えてくる頃だからです。
この人と夜勤したくないなと思う人がいても、シフトの組み方でだいたい同じ人と夜勤が同じサイクルになります。
仕事は真面目なほうだから、嫌な人だろうが関係ありませんが…
私が一緒に夜勤をするのが嫌なタイプは、仕事をしない人です。
仕事ができないタイプではありません。
むしろ、新人さんのほうが真面目で一生懸命だから好きです。
(そうではない人もいましたが…)
私が経験してきた病院の夜勤は、看護師2人体制、もしくはそこに介護士が1人プラスで3人体制という形でした。
看護師と介護士はそれぞれ別の仕事をしてるのでそんなに問題はないですが、同じ看護師でもこんなに違うのかと思うほど大きく違いました。
仕事をしない看護師の特徴
吸引をしない!
入院患者さんの中では多かれ少なかれ、痰の吸引を定期的にしなければいけないことがあります。
夜勤では、病棟の半分は看なければいけません。
体位交換などは一緒に廻り、その時に吸引もしますが、一緒に廻るのは1回かせいぜい2回…
それ以外は、お互いに受け持ちの病室の患者さんを看てます。
だいたい事が起こるのは朝の忙しい時間。
起床に合わせ、一斉にナースコールが鳴り、検温に廻るのも一苦労です。
そんなときに朝食が来ます。
朝食を配っている時に異変に気付くのです…
吸引が必要な患者さんは、寝たきり、意識がない、自分で苦しいと伝えることができない方です。
なので、ナースコールも押せません。
食事の時には早出勤務のスタッフが回ることも多く、だいたい発見は早出です。
鳴るはずがないベットからナースコールがあります。
『呼吸が止まってる!』
急いであらゆる処置をしますが、時すでに遅し…
原因は、痰が詰まって窒息です。
正常な人であれば、身体の防御反応で自然に痰を出す機能が働きます。
気道内に痰が溜まったり、誤嚥により異物が入った場合には異物を体外に出そうとして咳が出ます。
病気や加齢に伴い体力の低下(防御反応の低下)、意識レベルの低下、麻痺などで嚥下障害がある、気管切開をしている場合、うまく飲み込むこともできず、気管に唾液や痰、異物が入り込みます。
ごく少量であっても、誤嚥性肺炎などを引き起こします。
痰は粘り気があり、乾燥すると気管にへばりついてなかなか取れません。
その前に、口腔内、気管内から頻回に吸引が必要になります。
そうそうそんな事故は起きないだろう…と思いますか?
それは看護師がちゃんと頻回に吸引をしているからです。
それでも意識が低い看護師、残念ながら存在します。
私は2人の、そんな看護師に出会いました。
一人目は、私が看護師3年目の時です。
まだ自分の仕事にも余裕がないときです。
その看護師は、とにかく仕事を手抜きしていました。
気になっていましたが、いってみればお局的な看護師。逆らうことももちろんできませんでした。
ある夜勤で一緒になった時、私は自分の受け持ちで手一杯で、見回りから戻ってきたときにはすでに夜食を終えておやつを食べていました。
手伝えなくてすみません…
と謝りつつ、終わったならこっちも手伝ってくれればいいのに…なんて思ってました。
『私はあんたと違って仕事が早いから。手伝ってもらうこともないベテランだしね』
そんなことを言っていました。ちょっとムカッとしますよね!
そのベテラン看護師(?)が、まさか吸引まで怠っているとは思いもよりませんでした。
朝出勤してきたスタッフが、とある患者さんの異変に気付きました。
『呼吸が止まってる!』
病状的には、いつどうなってもおかしくない患者さんでした。
原因は吸引をしてなかったからかどうかはわかりません。
後日、主任さんにこっそりお願いをされました。
『あの人と夜勤の時は、受け持ち以外の患者さんも吸引してあげて』
と…
実は、その看護師の夜勤明けは、そういった急変が多いと聞かされました。
他の看護師からも『あの人吸引しないから…』と…
それからは、誰が夜勤のパートナーであろうと、受け持ち以外の病室も全室廻っていました。
二人目の時は、もう私もまぁまぁ長い経験年数でした。
派遣で行った病院で、私より10年くらい上の経験がある看護師でした。
初めて夜勤が一緒になったとき
『この人はやばいな…』
と思うくらいの雑さでした。
人柄はとてもいい人なんですが、仕事に対しては雑。
50名くらいの病床数で、30名くらいが経管栄養、10名くらいが食事介助、残り10名くらいが中心静脈栄養でした。
呼吸器をつけている患者さんも2人いました。
それだけで、ほぼ全員に吸引が必要だってわかりますよね?
3回目の一緒の夜勤の時に、一緒に体位交換と吸引に廻りました。
一部屋の最後の患者さんの吸引をしている間に、その看護師は次の病室へ。
ほんの少し遅れて次の部屋に行くと
『ここはもうみんな終わったから』
えっ!? そんなに早く4人もできないでしょ!
と思っても、やっぱり言えるはずなく…というよりも、先に
『3人は呼吸音確認して、吸引は必要ないから』
と言われたので、そこでやるのもいやらしいと…
もちろん、あとから行きました。吸引は必要なくらい痰が貯まってました。
危ない危ない…ちゃんとみといて良かった…と。
そこの病棟は経管栄養が多いため、朝の4時ごろから準備を始め、5時ごろから回っていました。
もちろん、経管栄養をつなぐときにも誤嚥を防ぐため吸引をします。
半分は任せています。全部には私も手が回りません。
それどころか、相手の受け持ち患者さんの点滴のトラブルで、3人ほど留置針の入れ直しをしていたくらいです…
なぜか私だけ申し送りギリギリまでバタバタと走り回り、やっと詰め所に戻ってきたときに知らせが…
『呼吸が止まってます!』
その看護師は
『さっき吸引したばかりなのに!』
と言っていましたが、なぜか私の方をチラリと見る…
私は、二度とこの失敗は繰り返さないと思っていたのに、また同じことが起こってしまいました。
真相はわかりませんよ?
ちゃんと吸引をしていたにも関わらず、病状悪化のためかもしれません。
けれど、疑いはぬぐえません。
他の看護師に『あの人は同じことをやらかしてる』と聞いても、納得するくらい仕事が雑だったからです。
その日、その看護師が朝に交換したばかりの中心静脈栄養が、日勤に交代した時には半分以上もなくなっていました。
それはとても危険なことです。
幸いにも患者さんには異常は現れなかったものの、高濃度の24時間かけて行う点滴を数時間で体内に入れるなんて…
交換してなくて、前日の残りがそれくらいだったら仕方ないですが、交感して数時間…
恐ろしいです。
その看護師は私に、ちゃんと一緒に確認したよね?と言ってきましたが、確認をしたのは点滴の薬剤を入れる時…
繋いだあとの滴下数までは一緒に確認してません。
そこはアナタの仕事ですよね!
ベテラン看護師なのに、そこまで見なきゃできないって、私1人で夜勤やるってもんじゃないですか!
なんて言いませんけどね…
本当に恐ろしいです。
直接の自分のミスじゃなくても、夜勤のパートナーが重要になってくるのはこのためです。
私は仕事をしない看護師が怖いです。
手も気も抜いてはいけないところを抜く看護師が嫌いです。
昔は、医師、看護師しか吸引をしてはいけない医療行為とされていましたが、今は介護職員も吸引をします。
平成24年4月から「社会福祉士及び介護福祉士法」が一部改正され、喀痰吸引等研修を受けた介護福祉士や介護職員は、「認定特定行為業務従事者」として、これまで許可されていなかった痰の吸引などの医療行為ができるようになりました。
これには、利用者やその家族の同意が必要で、医師や看護師との連携、医療者による監督のもとで、という条件付きです。
私は、介護士に指導する、実務者研修医療的ケア、喀痰吸引等研修の講師です。
とは言っても、これ…一日7時間の研修を受けるだけで取れる資格なんですが。
手技はできているため、介護士への指導方法を学びます。
この修了証をもらってからは、1人の介護福祉士にしか指導はしていません。
昔は個人の大きな病院では、ヘルパーさんや介護さん(介護福祉士ではない)にも吸引指導をしてました。
看護師が足りず、そこを補うために患者さんに直接接する職員に教えていました。
吸引に煩い私が指導責任者に任命されて…
指導するのはちょっと面倒ですが、少しでもこのような事故が起きなければいいと切に願います。
怖い看護師…思い出すだけでもゾッとしますが、忘れることもできない体験です。
この2人は何も感じていないのか、何事もなかったかのように同じことを繰り返してました。
プリセプターが怖いですか?
怒られた愚痴を聞いてくれるし、優しいおばちゃん看護師がいいな~とか思ったりします?
その看護師は手抜きの方法なんて教えてくれたりしないですか?
そんな看護師は危ないですよ。
いちばんの手抜きは、手を抜かないことです。
医療行為の手を抜くと、あとからとても大変なことになりますよ。