【掌蹠膿疱症】出始めの症状。人の目から隠すのが困難な手が汚くて、なんだか泣きそうになりますよね。
日本には、およそ13万6千人の掌蹠膿疱症の患者さんがいると推測されています。
30代~50代の女性に多いとされてますが、全年齢層で発症します。
手荒れがヒドイの~
かぶれた~
手湿疹ができた~
という方も多いのではないでしょうか?
よく耳にする主婦湿疹、手湿疹は以下の4つです。
①刺激性接触性皮膚炎 (水仕事、キーボード操作などの物理的なもの)
②アレルギー性接触皮膚炎 ( 金属、ゴムなど)
③タンパク質接触皮膚炎
④アトピー型手湿疹 ( 原因不明の場合)
手に水膨れができたり皮がむけたり、ひび割れたり痛痒かったり…
ハンドクリームたっぷり塗ってるのに!
ほんとに辛いですよね!
でも…それはほんとに手荒れでしょうか?
人の目につかない足の裏も同じようにできていませんか?
(手湿疹でも皮膚科で診てもらいましょう)
足の裏も同じように痛痒くてひび割れてる!
という方は、もしかしたら掌蹠膿疱症かもしれません。
掌蹠膿疱症は、その字のごとく
掌→手のひら(手掌 シュショウ)
蹠→足の裏(足蹠 ソクセキ)
膿疱→水疱(水ぶくれ)や膿疱(膿ウミがある水ぶくれ)
それらが、繰り返し起こる病気です。
はじめは極小さな水ぶくれが数個できてかゆい~!
と思っていると、黄色っぽいかさぶたになり、皮膚がむけてきます。
膿疱ができていた周囲も赤くなり、どんどんむけてくる皮が積み重なって硬くなり、ひび割れてきます。
こうなるとかゆみと痛みがあり、痛いのに掻きむしる…というような悪状況になります。
足の裏はとくに体重がかかるため、立つのさえ痛くて、ガラスや画びょうの上を歩いているような感じです( ;∀;)
見た目が悪く、人の目にさらされる手のひらは『うつりそう…』と思われることが多いですが、この膿の中には細菌やウイルスが入っていないため、人に感染することはありません。
(原因が掌蹠膿疱症ではなく、感染性のもの、白癬(水虫)などの場合はうつる可能性があります)
手のひらは、親指側と小指側の膨らんでいるところと指先に出やすいです。
足の裏は、土踏まずやかかと、足の縁と親指に出やすいです。
私の場合も、手のひらの親指側の盛り上がっているところ、母指球にはじめに出ました。
看護師で消毒薬も頻繁に使うため、なにかにかぶれたんだろうくらいにしか思っていませんでした。
そのうち足の裏のふちにもできました。
できた範囲は狭く、手足ともに2~3㎝ほどでした。
狭い範囲でもかゆみがとてもひどく、ガサガサになり皮もむけてきました。
かゆみがたまらず、仕事の休憩中に靴下を脱いで保湿クリームを塗っていたところ先輩に
『それって、しょうせきのうほうしょうじゃない?』
と言われました。
実は私…看護師でも、その病気を知りませんでした。
聞いたこともないフレーズで、どんな漢字が当たるのかさえ想像できませんでした。(???膿疱症←この漢字くらいで…)
同じ職場の看護師でも、その先輩以外は誰も知りませんでした( ̄▽ ̄)
秋田に専門の病院があるからと、受診もすすめられました。
電話番号まで教えてもらい、問い合わせをしてみると…
3か月待ち( ̄▽ ̄)
秋田は行ったことがないから、温泉宿でも予約取って行ってみます~
と教えてくれた先輩には返事をしましたが、そこまでして受診するような症状じゃないでしょ?と思っていました。
なので、病院の予約は取りませんでした。
調べてみても、足の裏は土踏まずから出るらしいし違うんじゃないかとも思ってました。
(当時は今ほど情報がなかったです)
すぐに皮膚科に行けばよかったんですが、たいして生活や仕事の障害にならなければ行きませんよね…
治療はステロイドの軟膏を塗るということで、虫刺されがひどかったときに皮膚科でもらったものがあったため、それを塗ってました。
それでも治まらなかったたけれど、さほど広がりもしなかったので放置してました( ̄▽ ̄)
それも
死ぬ病気じゃない
と高をくくっていたためです。なんて傲慢な…
そのあとわりとすぐに難病(ベーチェット病)になったため、そちら方面で一緒に診てもらうことになりました。
ベーチェット病の治療は免疫抑制剤を使うため、掌蹠膿疱症であれば良くなるはずです。
実際に強い点滴をはじめた頃は、手のひらも足の裏も、そんなにひどくない症状でしたが、びっくりするくらい数日でキレイになりました!
そのあとにこんなにひどくなるとは、夢にも思わなかったです…
それはまた別記事で書くこととしまして…
まれに、胸骨、鎖骨、背骨や腰骨などに強い痛みを感じる掌蹠膿疱症性骨関節炎という合併症がありますが、重症の場合は免疫抑制剤を使うこともあります。
原因ははっきりとは解明されていませんが、免疫が関係することはわかっています。
次の記事では、掌蹠膿疱症に深くかかわっていることについてお話します。